国際的に評価の高い現代芸術家「伊部京子」は、和紙が伝統的な美術・工芸のためだけの素材とみなされていた1970年代に、和紙を素材とした前衛的な創作を開始しました。「和紙」とは何か?その可能性とは?そう問いかけ、研究を進めた取り組みは、アートとしての「和紙」の可能性を押し広げ、アート、クラフト、デザインの境界を越えた独自の活動で「和紙造形」のパイオニアとして世界で高く評価されています。 これまで世界二十数か国に招待され、展覧会を開催。ワークショップ、レクチャー、教鞭をとり、国際展の審査員を務めるなど、様々な活動を展開。海外の舞台芸術グループとの共同制作も多く、1987年タンディービール カンパニーのための舞台装置で、イサドラダンカン ビジュアルデザイン賞を授与されました。2009年文化庁文化交流使を拝命。2011年、NYの劇作家エリーズ ソロンと制作した”Recycling ; Washitales”は、バージョンアップを重ねながら世界で公演を継続中です。2023年 プリンストン大学の招聘でルービスアートセンターで個展を開催し、ドウェイン ベッツの”Felon;American Washitales”の舞台装置を制作しました。国内外の受賞、日本とアメリカでの著作出版、多数。2024 年京都中信美術館で個展を開催。京都工芸繊維大学の特任教授を永年務めました。